飲食店やホテル、旅館などの現場では、料理の味だけでなく「器選び」も大きな要素になります。食器の素材によって料理の印象は大きく変わり、店舗のブランドイメージや顧客満足度にも直結します。
その中でも根強い人気を持ち続けているのが、**伝統的な高級感を誇る「漆器」**と、**涼やかな透明感が魅力の「ガラス食器」**です。どちらも魅力的ですが、業務用として採用する場合には「コスト・耐久性・演出力・使いやすさ」などを総合的に考える必要があります。
本記事では、業務用厨房用品を取り扱うプロの視点から、漆器とガラス食器の違いや選び方、業種別のおすすめ活用シーンを詳しく解説します。
漆器とは?伝統美と高級感を兼ね備えた食器

漆器は、木や合成樹脂などの素材に漆を塗り重ねて仕上げた食器です。日本の伝統工芸品として古くから親しまれ、特に和食や格式高い場面での使用が多いのが特徴です。
漆器のメリット
- 高級感と伝統美:朱色や漆黒の落ち着いた色合いが、料理を格調高く見せる。
- 軽量で扱いやすい:陶器やガラスに比べて軽く、持ち運びが楽。
- 保温性が高い:汁物や温かい料理を冷めにくく提供できる。
- 合成樹脂製なら耐久性が高い:割れにくく業務用にも適している。
漆器のデメリット
- 食洗機・電子レンジに非対応が多い
- 傷がつくと劣化しやすい
- 天然漆は価格が高め
ガラス食器とは?透明感で料理を引き立てる器

ガラス食器は、その透明感とデザイン性から、料理を華やかに見せる力があります。特に冷製料理やデザート、ドリンクで多く用いられています。
ガラス食器のメリット
- 透明感が料理を美しく見せる:盛り付けた料理の色彩をそのまま活かせる。
- 匂いや色移りが少ない:衛生的で繰り返し使いやすい。
- 冷たい料理に最適:夏場やデザート提供に効果的。
- 豊富なデザイン:シンプルから装飾的まで幅広いラインナップ。
ガラス食器のデメリット
- 割れやすく取り扱いに注意が必要
- 重量がありスタッキング時に不便
- 熱に弱い(ただし耐熱ガラスは例外)
コストと耐久性の比較

項目 | 漆器(合成樹脂製) | ガラス食器 |
---|---|---|
初期コスト | 中価格〜高価格 | 安価〜中価格 |
耐久性 | 高(割れにくい) | 低(割れやすい) |
メンテナンス性 | 手洗い推奨 | 食洗機対応が多い |
結論として、長期利用を考えるなら漆器、入れ替えを前提とするならガラス食器が向いています。
安全性・使いやすさの比較
観点 | 漆器 | ガラス食器 |
---|---|---|
割れやすさ | ◎(合成樹脂製は強い) | △(割れやすい) |
重さ | 軽い | 重い |
衛生面 | 傷に弱い | 匂いや色移りが少ない |
デザイン・演出力の比較

観点 | 漆器 | ガラス食器 |
---|---|---|
雰囲気 | 和の伝統・高級感を演出 | 涼しげでモダンな印象 |
色合い | 黒・朱・金など落ち着いた色彩 | 透明・カットデザインで料理を映えさせる |
業種別おすすめ活用シーン

- 旅館・和食店 → 漆器:味噌汁椀、会席料理の小鉢などに最適。
- カフェ・洋菓子店 → ガラス食器:デザートやドリンクで華やかさを演出。
- ホテルの宴会場 → 両方を使い分け:和洋折衷料理に合わせて組み合わせ。
- 介護施設や社員食堂 → 合成樹脂の漆器は割れにくく安全性も高い。
よくある質問(FAQ)
Q. 業務用で長持ちするのはどちら?
A. 合成樹脂製の漆器は耐久性が高く、長期的に利用可能です。ガラス食器は破損リスクがあるため、補充コストを前提に導入するのが無難です。
Q. ガラス食器は電子レンジで使えますか?
A. 通常のガラスは不可。耐熱ガラス製品なら対応可能です。
Q. 高級感を演出したいがコストを抑えたい場合は?
A. 漆器風の樹脂製品なら、価格を抑えつつ雰囲気を出すことができます。
まとめ:料理とシーンに合わせて選び分けることが大切
- 漆器 → 高級感・和食・温かい料理に最適
- ガラス食器 → 涼しさ・彩り・デザートに最適
現場の用途や客層に合わせて、両者をうまく使い分けることで、料理をより魅力的に演出できます。
困った時は?
有限会社ひよりでは、現場のニーズに合わせた食器や厨房用品を多数取り扱っております。メラミン・強化磁器をはじめ、漆器・ガラス食器・調理器具・店舗家具まで幅広いラインナップをご用意しています。

▶️ 詳しくは公式サイトへ:https://hiyori.group/